MAGATAMA Stack開発の背景
企業においてはDXやデジタル化が進み、経営状況や業務状況をリアルタイムに把握できるようになってきています(見える化の実現)。これにより迅速な経営・業務判断ができるようになった一方、検索で得られた多量な情報の中から目的の情報を探し出す時間やメールやチャット等で質問から回答を得られるまでの時間は非生産的な時間であり、これを「MAGATAMA Stack」により大幅に削減することで、企業の生産性を大きく向上できるのではないかと考えています。
参考:会社員が調べものに費やす時間は1日平均1.6時間、人件費にすると1日当たり1,057億円に
https://www.hrpro.co.jp/trend_news.php?news_no=887
一方で、ChatGPTの登場による生成AIの認知や優れたSaaSアプリケーションが企業内で普及しつつある現在、個別業務システムやSaaSアプリケーションにRAGを組み込むニーズが高まって来ていますが、実際にはAIエンジニアの頭数や実用精度を出すための技術習得が難しい制約に加え、利用料固定のSaaSアプリケーションとトークンベースの従量課金を求めるクラウドLLM(OpenAI社のGPTやAnthropic社のClaude)とはコストモデルの違いから相性が悪く、お客様への価格転嫁の問題もあって対応が進まないケースがあるのが実情です。ローカルLLM(Meta社のLlama等)により月額固定化が可能な「MAGATAMA Stack」は、業界や企業専用のファインチューニングはもとより、機密情報を取り扱う企業内の情報システムやSaaSアプリケーションへの組み込みに最適なソリューションを提供可能です(「MAGATAMA Stack」はあらゆるニーズに対応するため、ローカルLLMの他、クラウドLLMも利用可能です)。
国内の生成AI市場はRAGがけん引する形で拡大する予想がされており、プライム・ストラテジーはこのRAGの分野に参入し、セキュアで高性能な汎用RAG製品「MAGATAMA Stack」を年内にパイロット版リリースすることを目指します。
参考:RAGなどの需要増で、2024年度の生成AI導入支援サービス市場は前年比284%へhttps://it.impress.co.jp/articles/-/26714
また、プライム・ストラテジーは、パイロット版を先行利用していただける企業ユーザーの募集を開始すると同時に、将来的な海外展開やグローバル企業の利用に備え、「MAGATAMA Stack」の多言語対応も進めていきます。
MAGATAMA Stackとは
MAGATAMA Stackはセキュアで高性能な汎用RAG製品です。特徴は以下の通りです。
・マルチテナント対応(個別業務システムやSaaSアプリベンダー向けに1つの仕組みで複数のお客様にRAGを提供可能)
・OSS+ローカルLLMで高いセキュリティと信頼性で従量課金なしの価格で提供(APIキーを設定すれば、クラウドLLM(OpenAI社のGPTやAnthropic社のClaude等)も利用可能)
・ローカルLLM使用時の性能は Claude 3.x Sonnet レベル(ローカルLLMにはLlama4.x 等を使用)
・セキュリティ&性能向上のための定期アップデートを提供(年間メンテナンスパックや運用保守サービスにて実現)
・必要に応じてLLMのファインチューニングをオプションで提供予定(含:データ作成&保守)
・シングルサインオン対応(一般企業向けにOIDC、SAML2.0に対応)
・AIデスクトップやエージェントから操作可能(専用クライアントとしてMCP(Model Context Protocol)Server を提供)
・有償ライセンス版はSaaSアプリケーションや他システムから操作可能(データを登録/更新/削除、質問/回答を得るためのAPIを提供)
・共有フォルダ(社内のファイルサーバーやクラウドストレージ)上のファイルを取り込み可能(ファイル追加イベントや実行アクションを契機にインデックス化、別途提供する管理ツールで対象から削除することも可能)
全体イメージ図

※掲載されている商品またはサービスなどの名称は、米国およびその他の国で登録された各社の商標または登録商標です。
オンプレミス環境でさらにセキュアな活用も可能
「MAGATAMA Stack」はプライム・ストラテジーのローカルLLM技術である「MAGATAMA AI」をコアにした汎用RAG製品で、セキュアで高性能なRAGの仕組みをお客様企業ネットワーク内のオンプレミス環境に構築することも可能です(AWSやAzure等のクラウド環境上に構築することも可能)。一般企業のナレッジベースとしての単体利用はもちろん、個別業務システムやSaaSアプリケーション側のバックエンドサービスとして情報漏洩や従量課金を気にすることなく幅広く活用することが可能です。

※掲載されている商品またはサービスなどの名称は、米国およびその他の国で登録された各社の商標または登録商標です。
活用イメージ
1. 社内ヘルプデスク
社内規定や利用者マニュアル等を登録しておき、社内ポータル等で公開。情シスや人事、総務など、社内からの問い合わせに対応する部門の代わりに社員自らが問題解決できるようにする。
2. カスタマーサポート(コンタクトセンター/SaaS、ウェブアプリケーションベンダー)
製品マニュアルやFAQを登録しておき、サポートセンターのオペレーターがお客様からのサポート依頼に対して迅速に対応できるようにする。また、サポートサイトやチャットボット等で公開。お客様自ら問題解決できるようにすることも考えられる。
3. 営業・フィールドスタッフ向け支援
商品情報や提案資料、事例などを登録しておき、営業メンバーや顧客担当者が必要とする情報を要約提供することで「検索して探す」時間を節約。
4. 製造業における技術ノウハウの共有
作業手順、トラブル対応履歴などを登録しておき、ベテランの技術やノウハウを若手が迅速に参照できる仕組みを提供する(探したり聞いたりする時間を節約)。
5. プロジェクトナレッジの蓄積
開発プロジェクトや業務プロセスに関するドキュメントを登録しておき、次回以降のプロジェクトで再利用する(探したり聞いたりする時間を節約)。
MAGATAMA Stackに関するお問い合わせ先
お問い合わせは以下よりお願いします。
https://www.prime-strategy.co.jp/contact-us/
※お問い合わせフォームよりお願いします。