より効果的なマーケティングを実現するために
金沢大学の源流は、1862(文久2)年に創設された加賀藩彦三種痘所にまで遡ることができる。150年以上にわたる歴史を経て、現在の日本海側にある基幹的な総合大学へと発展し、日本の高等教育と学術研究の興隆に大きな貢献をしてきた。長い歴史と伝統を誇る同大学は、「地域と世界に開かれた教育重視の研究大学」を大学憲章に掲げ、より柔軟な学びのシステムとするため、従来からの学部学科制を学域学類制へと改革し、2008年度に新生・金沢大学として新たなスタートを切った。学域学類制では最終的な主専攻を後から決めることができる経過選択制と、幅広い学習の機会を提供する副専攻制により、学生個々の目標に沿った自由な学びを組み立てることができる。こうした環境で学び、巣立った多くの人材は、すでに各分野で活躍し始めている。
同大学で学ぶことを望む受験生は多く、合格発表時、webサイトにはアクセスが集中する。これに対応すべく、同大学は2016年7月にWebサーバをMicrosoft Azureへ移行、その後、WordPressのパフォーマンス改善を目的として、2017年10月にプライム・ストラテジーの「KUSANAGI 」の導入に踏み切った。これにより、スムーズなWeb表示と高メンテナンス性を手に入れたことになる。
合格発表時のアクセスの集中に耐えられるweb環境を
知的基盤社会の中核的リーダーとなる人材を育成し、また、2008年度から導入した「学域学類制」による、より柔軟な学びの環境を提供する金沢大学で学びたいと考える受験生は多い。合格発表時には、webサイトへのアクセスが集中し、それによるページの表示遅延が課題となっていた。
オンプレミスでの既存環境では対応が難しくなってきていると考え、2016年7月にwebサーバをWindows Azureへ移行し、自由自在に増減できるサーバリソースを手に入れた。ところが、2015年4月に導入したWordPressのパフォーマンスはなかなか改善されず、新たな打開策が必要となっていた。まずは、当時webコンテンツ作成を委託していた業者にApacheやMySQLのチューニングを依頼することにした。だが、これまで依頼していた業者では、web制作とミドルウェアの管理は、それぞれ別の会社に依頼するほかなく、障害発生時の責任分解点が不明瞭になってしまう点が問題視されていた。こうした背景を踏まえ、今後のことを考えれば、webサイトの制作とミドルウェアの対応の双方ができる業者が必要であった。
2017年度のPV(アクセス)数17,000件に耐えた新web環境
そんな中紹介されたのがプライム・ストラテジーだった。ミドルウェアの知識を十分もち、WordPressを使用したコンテンツ制作やプラグインの設定も依頼できるプライム・ストラテジーの存在はまさに求めていたものだった。
「KUSANAGI」の導入プロジェクトは問題なく、スムーズに完了し、WordPressのパフォーマンスは飛躍的に向上した。受験シーズンを迎える前に行ったテストは、800台のPCからwebサイトへ一気にアクセスするというもので、これも動作に問題はなく、アクセスの集中による表示遅延は起こらなかった。準備万全で臨んだ2018年3月の合格発表日。この日のアクセス数は最大で17,600件/分に及んだがWebサイトの表示遅延が起きることはなかった。
同大学の総務部広報室戦略企画係 張田 剛氏は次のように語る。“スケジュール通りのスムーズな導入に加え、特に大きな障害も発生することなく、健全なWeb運営ができています。何か問題が発生しても、プライム・ストラテジーに連絡することで解決できるようになったため安心です。”
充実の保守体制で問題もスピード解決
同大学が導入した「KUSANAGI 」だが、webサイトの健全な運営に一役買っているものとして、保守サポートサービスを上げている。たとえば、同大学では、HTTPS(暗号化)対応をした際に、一部のJavaScriptがHTTPSに対応していない箇所があり、動作しなかったことがある。こうした問題もすぐに対応されている。
従来であれば、ミドルウェアやコンテンツに問題があった時には、それぞれを得意とする企業へ委託することになり、各業者との調整に工数がかかっていた。また、こうした場合、それぞれが別で動くため、障害発生時の原因の切り分けや責任分解が難しくなることが往々にしてある。プライム・ストラテジーの保守サポートサービスであれば、こうしたわずらわしさから解放され、何か問題が起きれば電話一本で、すぐに解決に向けたアプローチをとっていく。また、これまでのシステム保守の状況はバックログ(ASP型のプロジェクト管理ツール)で共有されているため、過去の経緯や現在の状況をすぐに確認することができるため、途中からプロジェクトに加わったスタッフへの共有がスムーズだ。
プライム・ストラテジーの保守を間近で見ている同大学の情報部情報推進課情報化推進係 猪嶋 哲也氏によれば、“スムーズなプロジェクト進行に加え、万一の時の対応も一元化することができたのでとても助かっています。運用方法や機能追加等の相談の依頼をしてもその日の内に対応頂けるのでとても印象が良いです。”
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