「ゲームを作る人の情熱を伝えたい」 ゲームのメディアサイト『電ファミニコゲーマー 』
電ファミニコゲーマーは株式会社マレによって運営されているゲームに関するあらゆる話題を取り扱うメディアサイトである。
株式会社マレは、株式会社ドワンゴの中にあるチームが母体となり、スピンアウトされて誕生した企業である。企業名の「マレ」は「稀」が由来となっており、世の中の才能やクリエイティブな能力、稀な才能をサポートするという意味がある。
事業内容としては、電ファミニコゲーマーの運営から、ゲーム自体の企画プロデュースも行っている。
電ファミニコゲーマー編集長の平氏はこのように語ってくれた。
「電ファミニコゲーマーは、『ゲームを作る人の情熱を伝えたい』というビジョンを掲げています。
当時、ゲームメディアが様々ありバラバラに見るのがユーザーとしても大変だったため、うまく繋げられるようなサービスができないかな、というところからファミ通、電撃、4gamer、ニコニコが共同で立ち上げたWebゲームメディアです。その時からの問題意識として、ゲーム業界には一次情報が少ないというのがありました。ゲームクリエイターなどゲームの中心に携わっている人の思いや考えをファンやプレイヤーが知る場がないというのは業界としても大きな問題でした。
そのため電ファミニコゲーマーでは既存の枠組みに囚われず、コンテンツ業界全体に響くような記事を作ることで、ゲーム業界全体の利益になるような濃い情報を提供する「最先端のハイクオリティメディア」として運営をしています。そのためか、記事の長さも他のメディアと比較してかなり長くなるのですが、そこはこのメディアの考え方として、軽い記事ではなく質やコンテンツ力で戦っていけるサイトになっています。
月間でのページビューは現在400万PVほどで、記事数も他のゲームサイトと比較して現状は少ないですが、Twitterも含めての記事の反響数は国内トップクラスですので打率の高い記事が多いのが特徴ですね。」
Yahoo!ニュースへの手動記事配信、コンテンツ本番反映のタイムラグ、バズったときのサーバダウンなど複数の課題が山積
電ファミニコゲーマーはもともとドワンゴ内のサーバで運営されていた。
ドワンゴからこの電ファミニコゲーマーが事業譲渡されたことに伴い、サイトやサーバの管理についてもマレに移す必要があった。
その際には、従来のサーバと管理体制で抱えていた複数の課題をサーバ移管のタイミングで解消するべく動いた。
当時について編集部の嘉山氏はこのように語っている。
「当時の課題としてはたくさんありましたが特に3つが重要でした。
まずはYahoo!ニュースへの記事配信についてです。ずっと記事が出るたびに手動でFTPを使って配信作業を実施していました。記事が少ないうちはまだ対応できていたのですが、記事が増えてくると社内の人員で毎回実施するのが非常に手間になっていました。途中からまとめて対応するようにしたのですがそれだと情報の即時性が失われるため、なんとか解消したいポイントでした。
次にコンテンツの本番反映についてです。従来のサーバ構成は作成・更新したコンテンツを本番反映させるためにはまず検証環境で記事をアップして、その後本番環境に記事を反映させるというステップになっていたため、即時本番反映で記事を出していくことが叶いませんでした。最後はサーバダウンです。記事がバズってアクセスが増えたときにサーバが落ちてしまうことが発生していました。その都度スペックアップなどをしていたのですが、突発的なアクセス増加には対応できずコストばかりがかさんでいる状況となっていました。これらの課題をプライム・ストラテジーとKUSANAGIで解消できるということで導入に進みました。」
課題の一手解消により安心してコンテンツ制作に専念できるサイト運営体制に
複数の課題についてプライム・ストラテジーとKUSANAGIによって解消を行っていった。
サーバ側の課題についてはKUSANAGIで、Yahoo!ニュースへの記事配信については記事投稿と共に自動配信されるシステム開発を行った。またサーバ保守運用についてもKUSANAGIマネージドサービス利用により安心した運用体制の構築ができている。
現在の電ファミニコゲーマーについて、嘉山氏はこのように語っている。
「大きな課題だったところが一手に解消できました。
まずYahoo!ニュースへの記事配信については記事が配信・更新されたタイミングで自動でYahoo!ニュースへも配信が行われるようになり、今まで手作業で行っていた手間が一気に解消できました。これは記事配信の効率化の面でとても大きかったです。
その他、KUSANAGI環境でサーバ構成を電ファミニコゲーマーに適した構成にしたことでコンテンツも即時で本番反映ができるようになり、記事がバズってもサーバダウンもなくなりました。電ファミニコゲーマーの記事は質の高い反響が多いので、バズってもサーバダウンしないことは、運営側にとってもユーザー側にとってもベネフィットが大きかったです。
サーバ移設をしてからページ表示速度が速くなったように感じていますし、画像の最適化もしていることで画像の読み込み速度は明確に速くなっています。
運用保守体制という部分も、サーバやWordPress、プラグインのアップデートについてもおまかせできているのでこちらとしては安心してコンテンツ制作に専念できるようになっています。」
GoogleのPageSpeed Insights改善などさらにユーザーフレンドリーなサイトへ
電ファミニコゲーマーの今後について、編集長の平氏は最後にこのように語ってくれた。
「嬉しいことに知名度も上がって、扱う記事の数と幅が広がってきました。
そこで、今後メディアを大きくしていくために、大幅サイトリニューアルを検討しています。また、SEOの観点からもGoogleのPageSpeed Insightsの評価を上げてユーザーフレンドリーなWebページにしてきたいです。」
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