書評をがまとめ読みできる本の総合情報サイト『Book Bang』
株式会社新潮社は、日本を代表する出版社で文芸誌、週刊誌、文庫など様々な出版物を発行している。子供の頃から『新潮文庫』を読んで育ってきたという方も多いだろう。更に文芸誌の『新潮』や週刊誌の『週刊新潮』、女子中学生雑誌の『nicola』など幅広い。
そんな同社が2015年よりローンチした書評サイトが『Book Bang』だ。読書家のための本の総合情報サイトと銘打っているだけあり、意外なことに取り扱っているのは新潮社の書籍だけではない。多彩な出版社や新聞社が『Book Bang』に集まり、書評を掲載している。
その目的について、運用担当の坂本氏はこのように語る。
「『Book Bang』は出版社や新聞社の垣根を超えた総合書評サイトとなっています。各社様が掲載する書評について、当サイトの集客力を活用してより多くの方に届けることができるようになっています。本に関しても人からのおすすめやレビューが良いということで読み始めるというケースは増えていますので、本の魅力のハードルを下げて多くの人に伝えていくことが重要だと考えています。『Book Bang』であれば書評のアーカイブもされていますのでどのタイミングで見に来ていただいても良いようにしています。」
更に書評だけではなく、読み物系の記事も出しており、インタビューやコラムのような記事も充実している。
同じサーバで運用しているサイトの影響を受けてサーバダウンやサイトが重くなってしまっていた
もともとはこの『Book Bang』は、月間数千万ページビューの超巨大サイト『デイリー新潮』と同じサーバ構成の中で運用していた。各サイトではYahoo!トピックに掲載されることもあり、急激なアクセスが発生することは少なくなかった。また、『Book Bang』の特性上、APIを利用して書籍の情報を取得してくる必要があり、その部分の影響もサーバや表示速度に悪影響を与えていた。
担当の坂本氏は当時についてこのように語っている。
「当時は表示の極端な遅さやサーバダウンという状況がかなり深刻でした。デイリー新潮、Book Bangどちらの影響も可能性としてはあり根本的にサーバ部分から改善していかないと今後運用が行き詰まるのではと思っていました。サーバダウンによって発生するユーザーの離脱をなんとか防ぎ、アクティブユーザーを確保する必要がありました。また、サイト自体はWordPressで運用していましたので、サイトの作りの問題もあるのではないかとも思っていましたので、いくつかのポイントでの改善を検討していました。」
「落ちない」サーバ構成と処理速度により、サーバの不安がなくなった
このような状態を解消すべく検討をしていたところでKUSANAGIを知っていただいた。表示速度の課題であること、またWordPressを使っていることから、プライム・ストラテジーは最適であると思っていただいた。
担当の坂本氏はこう語ってくれた。
「デイリー新潮が顕著ですが、大規模なサイトを運用していく際の知見やノウハウを自社内で持っている企業は少ないのではないでしょうか。このような場合は専門的に対応ができる企業の力を借りるのが良いと思いました。以前はサーバダウンが夜に発生するということもあったため、サイトが大きくなってくる嬉しさとサーバダウンの不安の中にいました。」
プライム・ストラテジーでは、現在のサーバやサイトの調査から実施した。
これは、ボトルネックを調査し、KUSANAGIを利用するとどこまで改善できるのか、また、WordPressの作りについても修正を加える必要があるのかなどを事前に確認するためだ。その後、実際にKUSANAGI環境のサーバにサイトを再現しどのくらいのパフォーマンスや負荷の数字が出るかを実証した。その結果、速度やサーバ負荷については再現環境にて大幅な改善ができることを示しご利用をいただけることに決まった。
サーバ構成としては複数台構成でクラスタを組むことで負荷の分散や仮に1台がサーバダウンした場合でも他のサーバでアクセス対応ができる状態を作った。
提案時とKUSANAGIを利用してからのサイトについて、坂本氏はこう語ってくれた。
「KUSANAGIは本当にすごい技術だと思っています。選定時にKUSANAGIのサーバでBook Bangを再現してもらい、どのくらいの高速化がされるのかを見たのですが、圧倒的でした。また、サーバ構成や保守サポートのサービスについてもかなり手厚くしていただくことがわかりましたので急激なアクセスのために不安になるということもなさそうだなと思うことができました。実際に運用に乗ってからはそもそもサイトが遅くなったりサーバが落ちたりするということが最小限になりましたし、WordPressやプラグインのセキュリティ情報があったらプライム・ストラテジーの担当の方からスピーディーに共有いただき対応を検討できるのでおまかせしてよかったと思っています。」
KUSANAGIを利用してから、ページビューについても増加しているという。
ユーザーが快適に書評を楽しみ、本に親しんでいただくプラットフォームを作っていきたい
総合書評サイト、本の情報サイトとして多くのユーザーが利用している本サイトはどれだけユーザーに本の魅力を伝えられるのかが重要である。Book Bangのこれからについて、坂本氏は最後にこのように語ってくれた。
「『Book Bang』に掲載されている書評記事に関しては『デイリー新潮』やYahoo!などポータルサイトに配信することで閲覧の機会を増やし、そこから読書人口を増やしていく、そんなプラットフォームを作っていきたいです。」
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